年金

【FP解説】厚生年金の財源を国民年金に振り分け⁈できる対策は?

 

こんにちは、FPブロガーのムツヲです。

 

2021年9月10日、「国民年金の水準低下緩和のため厚生年金から財源を振り分ける」というニュースが報道されました。

この報道を見て将来の年金がどうなったか不安になった方もいらっしゃると思います。

この記事では、改めて日本の年金制度についておさらいしたのちに、制度改正によってどんな変化が起きるかについて解説します。

✓本記事の内容

・現行の年金制度について
・制度改革の概要とメリット・デメリット
・どう対応するべきか

現行の年金制度について


日本の年金制度について皆さんはどのくらいご存じでしょうか。

今回の制度改正について考えるうえで、現行の年金制度について簡単におさらいしたいと思います。

国民年金とは

国民年金は公的年金のうち一部の例外を除いて全員が加入している年金制度です。

日本の年金は3F建てと言われますが、国民年金(基礎年金)は1F部分になります。

国民年金の被保険者には1~3号の区分があり、簡単に説明すると以下になります。

国民年金被保険者の区分

1号:20~60歳未満で2・3号以外の方
2号:厚生年金の加入者
3号:2号被保険者に扶養されている配偶者で20~60歳未満の方

また、国民年金保険料は被保険者の区分によって変わります。

国民年金保険料

1号→被保険者に納付義務があります。
2号→厚生年金保険から一括で拠出されるため、個人的な納付は不要です。
3号→配偶者が加入しているため、個人的な納付は不要です。

以上のように国民年金はほとんどの国民が加入している、まさに基礎年金と言えます。

厚生年金とは

厚生年金は公的年金のうちサラリーマンや公務員が加入している年金制度です。

厚生年金は3F建てのうち、2F部分にあたり国民年金に上乗せして支給されます。

厚生年金保険料は、事業主と被保険者が半額ずつ負担する労使折半で給与から天引きされます。

また、保険料は給与の額によって増減します。

以上のように、国民年金は1F、厚生年金は2Fであり、厚生年金加入者は自動的に国民年金にも加入しています。

逆に国民年金だけの方は自身で3F部分(私的年金)を作ると年金に厚みを持たせることができます。

制度改革の概要とメリット・デメリット


国民年金を厚生年金で補うという今回の制度改革。

では、どのような変化が起こるのか、ここではその概要について解説します。

年金制度改革の概要

厚生労働省の田村大臣は少子高齢化に伴い、将来的に水準低下が見込まれる国民年金を厚生年金で補填する改革案を発表しました。

上でも説明したように国民年金と厚生年金は財源が分かれており、厚生年金は加入者が多いため財源が安定しています。

しかし、国民年金は基盤が弱く将来的な水準低下が懸念されるため、厚生年金から財源振り分けて調整し、目減りを抑える狙いがあるそうです。

国民年金と厚生年金は少子高齢化の伴う現役世代の負担増を抑えるため、「マクロ経済スライド」という年金の給付水準を調整する仕組みがとられています。

現在、国民年金と厚生年金でそれぞれ異なる期間が取られており、国民年金の方が調整期間が長くなっています。

国民年金と厚生年金でこの調整期間の差を同じにするというのが、今回の制度改革の概要です。

メリットとデメリット

この改革案のメリットとデメリットを私なりに考えました。

まず、メリットは国民年金の将来的な年金水準低下を抑えることができる点です。

サラリーマンは将来的に厚生年金と国民年金の両方を受け取ることができますが、国民年金加入者が受け取れる公的年金は国民年金のみになります。

そのため、将来的な水準低下が見込まれる国民年金の財源を補てんすることで、所得の低い方にも手厚い年金を用意することができるようになります。

デメリットは、厚生年金加入者(サラリーマンなど)の将来的な年金受給額が低下する可能性がある点です。

厚生年金の財源が国民年金の補填により減少すると、今度は厚生年金の支給額が減少してしまう可能性があります。

ただ、先ほど説明した「マクロ経済スライド」の期間を揃えることで、国民年金の調整期間が短くなるのは厚生年金加入者にもメリットがある可能性があります。

いずれにしても、今後の物価・賃金上昇がどれくらいになるか、少子高齢化の度合いなど不確定要素が多いため、確実にメリット・デメリットがあるとは言えないと思います。

どう対応するべきか


将来的に年金制度改革が行われるという状況で私たちはどう対応するべきでしょうか。

ここでは、変化する年金制度に対して自身でできる対策について解説します。

年金を100%信頼しない

まず、将来何不自由なく暮らせるだけの年金が受け取れるのかを疑うことが必要です。

少子高齢化が進む日本では年金を受け取る側が増え、負担する側が減っていくのは避けられません。

そうなると、自分たちが年金を受け取る時代でも年金があるから大丈夫と楽観的に考えるのは危険です。

年金に100%の信頼を置かず、改悪や最悪の場合破綻することも想定しておくことが必要かもしれません。

とは言っても年金制度が破綻することは考えにくいため、ある程度の減額は想定していて損はないと思います。

老後資金は自分で作る

年金に頼るのではなく、老後資金を自身で用意することも対策になります。

仮に将来の年金額が大幅に減るもしくはなくなった場合でも、自分の資産によって生活できる状態であれば心配はいらなくなります。

私自身、大学生の頃から資産運用をはじめていますが、つみたてNISAなどの制度も活用しつつ資産形成を行っています。

私は株式の投資信託で運用をしていますが、置かれている状況によって資産運用で取るべき方法は変わってきます。

20代や30代の比較的若い方は株式などでリスクをとって高いリターンを求めることもできますが、年齢を重ねるほどリスクは取れなくなります。

運用する商品のリスクとリターンを理解し、自分の状況に合った方法で資産を運用していくことが重要です。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回のニュースを見て、将来年金が減ってしまうの?と不安を感じた方もいらっしゃると思います。

未来のことは誰にもわかりませんが、年金制度について理解し今から対策をすることで不安を解消していくことができると思います。

年金を過度に信じず、また過度に不安にならず、資産形成のため行動していきましょう。

資産形成は証券口座を持つことから始まります。

以下がおすすめの証券会社です。

ABOUT ME
ムツヲ
■20代前半会社員 ■AFP(日本FP協会認定会員)  2級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務) ■2021年3月から~「賢く生きる」お金の知識~をテーマに資産形成にまつわる内容をブログやSNSで発信 ■主に資産運用・節約・節税・保険などの記事を更新
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