保険

【FP解説】独身に保険は必要?不必要?生命保険の種類も解説!

・独身の自分に生命保険は必要あるんだろうか
・生命保険はどんなものがあり、何を保障するもの?
・生命保険が必要なのはどんな人?

この記事ではこういった疑問に答えます。

✓本記事の内容
・独身者に生命保険は必要なのか
・生命保険の種類と保障内容
・生命保険が必要な人とは

独身者に生命保険は必要なのか


新たに社会人になられた方や独身の方は、自分に生命保険は必要なのかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、、、

独身の方に生命保険は必要ないと考えています。
(独身で20.30代の方を想定しています)

そう考える理由は3つあります。

独身者に生命保険は必要ない3つの理由

その①扶養する対象者がいないから

生命保険と言えば「死亡保険」が代表的ですが、この死亡保険は基本的に自身に万が一があった時に残された家族のために入る保険です。

死亡保険に限らず、ケガや病気で自身が働けなくなった時に家族を養う費用をカバーするのも保険の大きな存在意義です。

ただ、独身の方の多くは扶養する家族がいらっしゃらないため、自身に死亡保険をかけても受け取る必要のある方がいません。

また、自身がケガや病気で一定期間働けなくなっても、公的保険の給付金と貯金で自身が生活するだけの資金があれば保険は必要ありません。

逆に、

家族ができると養う対象が増えるため、資金が十分にない場合は保険に加入する必要が出てくるということです。

その②日本は公的保険が充実しているから

ケガや病気をすると治療費や入院費が発生しますが、健康保険などの公的保険に加入していれば、自己負担は3割で済みます。

また高額な医療費が発生した場合も、「高額療養費制度」を利用すれば医療費の負担を大きく抑えることができます。

69歳以下の高額療養費制度の自己負担限度額は以下の表でまとめます。

所得区分1か月の自己負担限度額
標準報酬月額83万円以上252,600+(総医療費-842,000)× 1%
標準報酬月額53万円~83万円167,400+(総医療費-558,000)× 1%
標準報酬月額28万円~53万円80,100+(総医療費-267,000)× 1%
標準報酬月額28万円以下57,600円
住民税非課税の方35,400円
*標準報酬月額は毎月の給料を指します(賞与は含まない)
*総医療費とは保険適用される診察費用の総額です

例えば、、、

総医療費180万円の治療を受け、標準報酬月額が28万円以下の場合、実質負担する医療費は大きくても57,600円になります。

このように日本の公的保険の制度は非常に充実しているため、独身の方は医療保険に追加で加入しなくとも、貯金や毎月の給与で対応可能です。

その③固定費削減になるから

生命保険の保険料は毎月支払うため、生命保険に加入してしまうと毎月の固定費を増加させ、家計を圧迫してしまいます。

もちろん、必要な保険であれば加入するべきですが、「なんとなく」、「すすめられたから」といった理由で加入すると無駄な費用となります。

例えば、月1万円の保険料を支払う場合、、、
1万×12か月=12万→年間12万円の支出

さらに、20代で独身の方が60代まで加入すると、、、
12万×40年=480万円→このように大きな額になります。

なんとなく加入した保険で大金を失うのはもったいないです。

よほど心配な方でない限り、独身の方に生命保険は必要ないでしょう。

✎合わせて読みたい

生命保険の種類と保障内容


生命保険の必要性について考える際に、生命保険にはどんな種類があるのかを知っておくことは必須になります。

ここでは生命保険の種類と保障内容について解説します。

生命保険の種類と保障内容

生命保険は大きく4つにわかれます。
(この分け方は記事によって異なる場合もあります。)

その①死亡保険

死亡保険とは、被保険者(保険の対象となる方)が亡くなる・高度障害状態になった場合に、保険金を受け取れる保険です。

・定期死亡保険

→死亡保険のうち、10年や20年など保障の期間が決まっている保険

・終身死亡保険

→対象者が死亡するまで保障する保険

・定期保険特約付き終身死亡保険

→定期死亡保険と終身死亡保険を組み合わせた保険

・収入保障保険

→定期保険のうち、対象者が死亡した際の保険金を一定期間に分割して受け取る保険があります。

その②医療保険

医療保険とは、対象の方が特定の病気やケガをしたときに給付金がもらえる保険です。

・定期医療保険

→保障期間が決まっている医療保険です。

・終身医療保険

→保障期間が一生涯の医療保険です。

・ガン保険

→ガンになった場合に保険金を受け取れる医療保険です。

・所得補償保険/就業不能保険

→病気やケガで働けなくなった時、回復までの一定期間収入をカバーする医療保険です。

その③介護保険

介護保険とは、その名の通り介護が必要な状態になった時、給付金を受け取れる保険です。

その④生存保険

生存保険とは、保険期間中に亡くなっても、生きていても保険金がもらえる保険です

・学資保険/こども保険

→小が一定の年齢になるまで親が生存していたら満期金や祝金が、亡くなった場合は一時金や分割で保険金が給付される保険です。

・個人年金保険

→主に老後の資金準備に用いられ、年金は分割して支払われる保険です。

・養老保険

→満期まで生存していたら満期金が、死亡したら満期金と同額の保険金が受け取れる保険です。

このように生命保険は大きく4つにわかれます。

それぞれの保険の特徴と目的を把握しておくと、保険が必要になったときにどれに加入すればいいのか考えることができます。

また現在保険に加入している方は、保険を見直し、本当に必要かを考えることができます。

✎合わせて読みたい

生命保険が必要な人とは


ここまで読んで、「生命保険が必要なのはどんな人?」と疑問に思った方もいらっしゃると思います。

保険とは「確率は低いけれど、起こるとダメージが大きい事象に備える」ための商品です。

また、確率の大小にかかわらず、ダメージが小さい事象には現金で備えるべきと私は考えます。

確率・ダメージともに高い事象には近づかないことが大切です。例えば危険地帯に近づくなど。

では、

確率が低く、ダメージが大きい事象とはどんな事象でしょうか。

例えば、、、

30代のAさんには配偶者(専業主婦)と子供(6歳)がいます。

この状況でAさんが死亡した場合、残された配偶者と子供は自分を扶養するAさんがいなくなってしまうため、経済的に困窮してしまいます。

この場合Aさんは保障額の大きい死亡保険に加入し、こういったリスクに備える必要が出てきます。

一方、、、

50代のBさんには配偶者(専業主婦)と経済的に自立した2人の子供(25歳.23歳)がいます。

この状況でBさんが死亡した場合、配偶者は扶養するAさんがいなくなってしまうため、経済的に困窮する可能性があります。ただ、60歳以降に受給できる年金と遺族厚生年金を受け取ることができます。

2人の子供は経済的に自立しているため、扶養対象からは外れています。

この場合Bさんは生命保険が必要かを考えることができます。

貯金・年金・遺族厚生年金などで配偶者が十分に生活できる場合は生命保険が必要ないかもしれません。

逆に、貯金がわずかで受け取れる年金も少ない場合は、生命保険で備える必要が出てきます。

以上の例で示したように生命保険が必要な人とは、、、

・発生した場合に自身や家族にダメージが大きい事象がある
・公的保険や他の金融資産で対応しきれない事象がある

このような項目に当てはまる人である。

つまり独身の方に必須な保険はありません。

どうしても心配な方は掛け捨ての医療保険を検討してみてもいいでしょう。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を読んで保険の必要性を考える方が1人でも増えるとうれしいです。

思い立ったが吉日です。
是非この機会に保険の必要性を考えてみませんか??

ABOUT ME
ムツヲ
■20代前半会社員 ■AFP(日本FP協会認定会員)  2級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務) ■2021年3月から~「賢く生きる」お金の知識~をテーマに資産形成にまつわる内容をブログやSNSで発信 ■主に資産運用・節約・節税・保険などの記事を更新
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