投資について調べると「ドルコスト平均法」という言葉がでてくることがあります。
言葉は聞いたことあるけど詳しくは知らないという方もいらっしゃると思います。
ではこのドルコスト平均法を使うことでどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
また、ドルコスト平均法と反対の一括投資との違いはどれくらいあるのでしょうか。
この記事ではそんなドルコスト平均法について一括投資の違いも交え、わかりやすく解説します。
・ドルコスト平均法と一括投資との違い
・ドルコスト平均法での銘柄の選び方
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、、、
「金融商品(株式や債権など)を一定の期間に一定の金額、継続して購入していく方法」のことです。(別名→定額購入法)
例えば、、、
そうすると1/15に1万円購入、2/15に1万円購入、3/15….となり、1年間で12万円を購入することになります。
このように一定期間(毎月)に一定額(1万円)購入する方法を「ドルコスト平均法」と言います。
では、ドルコスト平均法がどういうものかわかったところで、
この方法を使うと何がいいのか、ドルコスト平均法のメリットについて解説します。
ドルコスト平均法のメリット
その①手間がかからない
ドルコスト平均法では、一定期間に一定額購入していくため、証券会社の積立注文を利用すれば自動で取引することができます。
実際、私もつみたてNISAで毎月自動積立を行っていますが、することがなさすぎて手動で注文したくなるくらいです(笑)
その②高値掴みを回避できる
ドルコスト平均法は買いのタイミングが分散されます。
価格は上下しますが、この方法は一定額の購入のため価格が高いときは少なく、低いときは多く購入します。
・価格が500円の時は→10,000÷500=20口
・価格が100円の時は→10,000÷100=100口
→価格が高いときは少なく、価格が低いときは多くなる
このように購入していくため、ドルコスト平均法では相場を間違え価格が高いときに購入してしまう「高値掴み」を回避しやすくなります。
その③長期であれば負けづらい
ドルコスト平均法では価格が低いときに多く購入します。
したがってその後の価格の上昇の恩恵を享受することができます。
20年・30年といった長期での運用になると、下降から上昇に転じるタイミングに出会う可能性も高くなり、そのたびに上昇の恩恵を受けることができます。
そのため長期であればあるほど負けづらい運用をすることができます。
その④継続して投資できる
ドルコスト平均法は期間と金額を決め機械的に投資する手法のため、短期的な相場の上下を気にする必要がありません。
短期投資を行う多くの方がマイナスの状態を我慢できずに退場していく中、相場を気にせず淡々と投資を継続することで数十年後に大きな資産を作ることができます。
ドルコスト平均法のデメリット
その①100点の結果は出ない
ドルコスト平均法では相場の上下に関係なく購入していくため、価格が最も低いときを狙って購入するのは難しいです。
投資の基本は「低いときに買い、高いときに売る」ことです。
そのため、100点の投資というのは「最も低いときに買い、最も高い時に売る」ことになります。
残念ながらドルコスト平均法ではピンポイントで狙いを定めた購入ができないため、100点を取ることは難しいです。
ただ、その分60.70点くらいの成績を誰もが出せるという方法です。
その②成果が出るのに時間がかかる
ドルコスト平均法は長期投資を前提としているため、短期で結果を求めるのは難しいです。
長期的にコツコツ積み上げていき、20.30年後に大きな資産となっていくため、それまで辛抱強く積み立てていく必要があります。
その③投資の機会損失をする
①でも触れましたが、ドルコスト平均法はピンポイントで購入できません。
仮にこれから相場が上がることを予想し購入したいとしても、この方法ではそれをすることができないため、その分機会損失をすることになります。
ドルコスト平均法と一括投資の違い
ドルコスト平均法で分散して投資するのと一括で投資するのとではどんな違いがあるのか、疑問に思う方もいらっしゃると思います。
ここでは2つの方法の違いを具体例を交えながら解説します。
・Aさんは自分が買いたいと思ったときに12万円分一括で購入することにしました。
・Bさんはドルコスト平均法を用いて毎月1万円ずつ購入することにしました。
この1年の相場は上下が激しく以下のような結果になったとします。
月 | 価格(円) | Aさん購入数(口) | Bさん購入数(口) |
1 | 500 | 0 | 20 |
2 | 800 | 0 | 12.5 |
3 | 1000 | 0 | 10 |
4 | 1200 | 0 | 8.3 |
5 | 1400 | 86 | 7.1 |
6 | 1800 | 0 | 5.6 |
7 | 2000 | 0 | 5 |
8 | 1000 | 0 | 10 |
9 | 800 | 0 | 12.5 |
10 | 600 | 0 | 16.7 |
11 | 800 | 0 | 12.5 |
12 | 1000 | 0 | 10 |
合計 | – | 86 | 130.2 |
結果、、、
価格は最終的に1月時点の500円→12月の1000円に上昇し、2倍になっています。
両者の合計購入数と12月時点の価格からそれぞれの資産額を比べると、、、
Bさん→130.2×1000円=130,200円
Aさんは5月の1,400円のタイミングでその後の上昇を予想し、12万円分一括で購入しました。その後2か月は上昇しましたが、8月以降は思うようにいかず、結局購入した時より低い価格で12月を迎え、-34,000円になりました。
対して、、、
Bさんは相場の上下は気にせず毎月1万円ずつ購入していきました。結果、当初の12万円から13.02万円に増やすことができました。
この例からわかるのは、
・ドルコスト平均法は機械的に分散して投資するため、リスクも分散できる
また
・ドルコスト平均法は誰にでもできる投資法である
とも言えます。
このように一括投資とドルコスト平均法には大きな違いがあり、最終的にどちらを選ぶかは自己判断になりますが、特に初心者の方はドルコスト平均法で投資することをおすすめします。
ドルコスト平均法の銘柄選びのポイント2つ
ドルコスト平均法を効果的に使うには、価格が低いときに多く買うことが重要になります。
そのため、価格の高い金融商品ではドルコスト平均法を活かすのが難しくなります。
例えば、、、
この場合だと2万円の時でも3万円の時でも毎月1つしか購入することができません。そのためドルコスト平均法の魅力である「価格が低いときに多く買う」ことができません。
このように1つ当たりの価格が高い金融商品(個別の株式や債権など)はドルコスト平均法を利用しずらいです。
では何が少額から購入できるかというと、、、
それは「投資信託」です。
よってドルコスト平均法を用いて投資をする場合、投資信託がメインとなります。
投資信託についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
以下は投資信託でドルコスト平均法を使用する場合のポイントについて解説します。
その①中長期的に右肩上がりのファンドを選ぶ
ドルコスト平均法を用いる場合は長期的に価格が上昇している必要があります。
いくら価格が低いときに大量に購入できたとしても、その後価格が上昇しなければ意味がありません。
そのため短期的には上下があったとしても、数十年という長期で見たときに右肩上がりになっているファンドを選んで投資する必要があります。
その②手数料(信託報酬、販売手数料)が低いファンドを選ぶ
繰り返しになりますが、ドルコスト平均法では長期投資が前提になります。
また投資信託には売買・保有に手数料がかかります。
数年では大した差にならないかもしれませんが、長期で運用する場合、僅かな手数料の差が非常に大きくなります。
よってなるべく手数料の低いファンドを選ぶ必要があります。
ここまで読んで、
「ポイントはわかったけど具体的にどんなファンドがいいの?」という方もいらっしゃると思いますので、私がおすすめするファンドをこちらの記事でいくつか紹介しています。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を読んでドルコスト平均法で投資してみようかなと思う方が1人でも増えるとうれしいです。
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